相続放棄の必要書類とは?子ども・兄弟など続柄別に解説
故人に借金があったり、親族との関係が複雑だったりすると、「相続放棄」という選択をするかもしれません。相続放棄を行うには、家庭裁判所へ申述する際に複数の書類を正しくそろえる必要があります。ただし、必要書類は一律ではなく、相続人が配偶者・子ども・兄弟姉妹など、どの立場かによって内容が異なる場合もあり、注意が必要です。書類が不足していると手続きが遅れたり、受理されないこともあります。この記事では、相続放棄の手続きの流れと必要書類について解説します。
相続放棄の全体の流れと基本知識
相続放棄は、借金や不要な相続トラブルを避けるために有効な手続きですが、期限や手順を誤ると放棄できなくなるおそれがあります。「何から始めればいいのか」「どんな流れで進むのか」を事前に理解しておくことが重要です。ここでは、相続放棄の全体の流れについて解説します。
相続放棄の流れ
相続放棄の手続きは、大きく分けて「情報収集」「書類準備」「申述」「受理」という4つで進んでいきます。
1.情報収集
まず最初に行うべきなのは、故人の財産や負債の状況を把握することです。通帳や郵便物、固定資産税の納税通知書などから、どんな財産があるのか、借金はあるのかを確認します。この段階で、相続放棄が本当に必要かどうかを慎重に判断することが大切です。
2.書類準備
次に、家庭裁判所に提出する書類を集めます。戸籍謄本や住民票除票など、故人との関係性を証明する公的書類が必要です。これらの書類は市区町村の窓口で取得できますが、本籍地が遠方の場合は郵送請求も可能です。ただし、郵送の場合は往復で1週間から10日ほどかかることもあるため、時間に余裕を持って動き始めることをおすすめします。
3.申述
書類がそろったら、故人の最後の住所地を管轄する家庭裁判所に「相続放棄の申述書」を提出します。申述書には、なぜ相続放棄をするのかという理由を記載する欄がありますが、「被相続人の債務超過のため」「相続財産を必要としないため」といった簡潔な記載で問題ありません。裁判所に書類を提出すると、数日から数週間後に「照会書」という質問票が自宅に届きます。これは、本当に本人の意思で相続放棄をするのかを確認するためのものです。正直に記入して返送すれば問題ありません。
家庭裁判所への提出方法
相続放棄の申述書は、次のいずれかの方法で提出します。
- 窓口に持参する方法
不備があればその場で指摘してもらえる点がメリット。ただし、平日の日中しか対応していないため、仕事をしている方には難しい場合があります。 - 郵送で提出する方法
時間を気にせず送れる反面、不備があると返送され、時間を無駄にしてしまうおそれがあります。
郵送する場合は、配達記録が残る方法を利用し、送付記録を必ず保管しておくと安心です。
4.受理
そして最後に、裁判所から「相続放棄申述受理通知書」が届きます。これが届いた時点で、法的に相続放棄が完了したことになります。もし債権者や他の相続人に対して証明が必要な場合は、別途「相続放棄申述受理証明書」を裁判所に請求することも可能です。この証明書は1通150円で何通でも取得できますので、必要に応じて複数枚用意しておくと安心です。
全体を通して見ると、相続放棄の手続きそのものは、それほど複雑ではありません。しかし、期限があることや、一度受理されると撤回できないという性質上、慎重な判断と正確な事務処理が求められます。特に、財産調査が不十分なまま放棄してしまうと、後から価値のある財産が見つかっても取り戻せないため、最初の情報収集の段階で丁寧に確認することが重要です。
相続放棄の期限と家庭裁判所への提出
相続放棄には、
「自己のために相続の開始があったことを知った時から3か月以内」
という明確な期限があります。
ここでいう「知った時」とは、単に親族が亡くなったことを知った日ではありません。自分が相続人になったことを知った日が起算点となります。たとえば、疎遠だった親が亡くなり、数か月後に債権者から連絡を受けて初めて相続人であると知った場合、その連絡を受けた日から3か月以内が相続放棄の期限となります。
3か月は意外と短い期間
3か月と聞くと余裕があるように感じるかもしれませんが、実際にはあっという間に過ぎてしまいます。
- 葬儀や法要への対応
- 遺品整理や親族との調整
- 必要書類の収集
こうした対応をしているうちに、1か月、2か月と時間が経ってしまうことは珍しくありません。特に、故人が複数の金融機関と取引していた場合や、不動産を所有していた場合は、財産調査だけでも相当な時間を要します。
そのため、相続放棄を検討している場合は、できるだけ早く動き出すことが重要です。
期限内に判断できない場合の対応
やむを得ず3か月以内に判断できない場合には、
「相続の承認又は放棄の期間の伸長」
を家庭裁判所に申し立てることができます。
この申立てを期限内に行えば、さらに1〜3か月程度、期間を延ばしてもらえる可能性があります。ただし、
- 相続財産の調査に時間がかかる
- 債務の有無がすぐに確認できない
といった合理的な理由が必要です。
「忙しかった」「手続きが後回しになった」といった理由では認められない点に注意しましょう。
期限を過ぎてしまった場合でも諦めない
期限に間に合わなかった場合でも、必ずしも相続放棄が不可能になるわけではありません。
判例では、
- 相続財産がまったくないと信じていた
- そう信じたことに相当な理由がある
といった事情がある場合、債務の存在を知った時から3か月以内であれば放棄が認められた例もあります。
ただし、これはあくまで例外的な救済措置です。必ず認められるものではないため、原則は期限内の手続きが前提となります。
相続放棄を少しでも考えているなら、早めに弁護士や司法書士などの専門家へ相談し、自分の状況で何を優先すべきか整理してもらうことが、後悔しない選択につながります。
相続財産への接触は「単純承認」とみなされることも
相続放棄を検討している間に、相続財産に手をつけてしまうと「単純承認」とみなされ、相続放棄ができなくなるリスクがあります。単純承認とは、被相続人の財産も負債もすべて無条件で引き継ぐことです。
たとえば、次のような行為は相続財産の処分にあたる可能性がありますので、注意が必要です。
- 被相続人名義の預金を引き出して、葬儀費用以外の用途に充てる
葬儀費用については、社会通念上相当な範囲であれば処分とみなされないケースもありますが、判断が微妙なラインです。 - 故人の遺品を売却する、または形見分けの範囲を超えて処分する
- 不動産の名義を変更する、または賃貸契約を結び直す
- 故人の借金を一部でも返済する
少しでも不安がある場合は、事前に弁護士や司法書士に相談し、「これは処分に当たるか」を確認してから行動するのが安全です。
相続放棄の必要書類と申述書の書き方
相続放棄の手続きは、家庭裁判所に申述書や戸籍謄本などを提出することで行います。ただし、必要書類はあなたが亡くなった方とどのような関係だったか、つまり相続順位によって異なります。相続順位が下がるほど提出する戸籍の範囲が広がっていくのが特徴です。
たとえば、亡くなった方の配偶者や子どもであれば比較的シンプルな書類で済みますが、兄弟姉妹や甥姪の場合は、亡くなった方の父母や兄弟姉妹の出生から死亡までの戸籍など、複数の世代にわたる証明書類を集めなければなりません。これは、法定相続順位を証明し、「先順位の相続人がすでにいないこと」を裁判所に示すためです。
また、戸籍謄本といっても「全部事項証明書」「改製原戸籍」「除籍謄本」など複数の種類があり、結婚や転籍のタイミングによっては、同じ人の戸籍を複数取り寄せる必要が出てくることもあります。ここでは、具体的な必要書類を見ていきましょう。
全ての相続人に共通する書類
相続放棄の手続きでは、どの立場の相続人にも必ず提出が求められる共通書類があります。これらは手続きの土台となるもので、申述の受理を受けるために欠かせません。
|
書類名 |
取得場所 |
期間目安 |
費用目安 |
備考 |
|
相続放棄申述書 |
家庭裁判所ウェブサイト、窓口 |
即日 |
無料 |
家庭裁判所に提出するメイン書類。必要事項を記入します。 |
|
亡くなった方(被相続人)の住民票除票または戸籍附票 |
最後の住所地の市区町村 |
窓口:即日、郵送:1週間~10日 |
300円程度 |
被相続人の最後の住所や本籍地を証明し、申述先の家庭裁判所を特定します。 |
|
申述人(相続放棄をする本人)の戸籍謄本 |
現在の本籍地の市区町村 |
窓口:即日、郵送:1週間~10日 |
450円程度 |
申述人自身の現在の戸籍を証明します。発行から3か月以内のものが一般的です。 |
|
収入印紙800円分 |
郵便局、コンビニ |
即日 |
800円 |
申述書に貼付します。 |
|
郵便切手(数百円分) |
郵便局 |
即日 |
裁判所による |
裁判所からの通知用に使われます。種類や枚数は事前に確認しましょう。 |
これらの書類は、どの相続人であっても必ず求められる基本セットです。ここに、相続順位ごとの個別書類を追加していく形で準備を進めます。
相続順位別の必要書類
相続放棄の申述には、上記の共通書類に加え、あなたが故人(被相続人)とどのような関係にあるかによって、追加で提出する戸籍謄本等の種類と範囲が変わります。これは、家庭裁判所が法的な血縁関係を確認し、あなたが本当に相続人であることを、また先順位の相続人がいないことを証明するためです。
第1順位:配偶者・子
-
相続人の関係:配偶者・子
-
主な追加書類:被相続人の死亡が記載された戸籍謄本(除籍謄本)
-
取得場所:被相続人の本籍地
-
期間目安:窓口取得:即日
郵送取得:1週間~10日 -
費用目安:450円~750円
-
注意点・備考:
配偶者と被相続人が同一戸籍の場合、この1通で足りることが多い
子どもが未成年の場合は、親権者が代理人となる
第1順位(代襲相続):孫
-
相続人の関係:孫(子が先に死亡している場合)
-
主な追加書類:
被相続人の出生から死亡までのすべての戸籍謄本(除籍謄本・改製原戸籍)
子(孫の親)の出生から死亡までのすべての戸籍謄本(除籍謄本・改製原戸籍) -
取得場所:被相続人および子の本籍地
-
期間目安:本籍地が複数の場合、数週間
-
費用目安:複数通で数千円
-
注意点・備考:
本来の相続人である「子が先に亡くなっている」ことを証明する必要がある
第2順位:父母・祖父母
-
相続人の関係:父母・祖父母
-
主な追加書類:
被相続人の出生から死亡までのすべての戸籍謄本(除籍謄本・改製原戸籍)
父母の死亡が記載された戸籍謄本(除籍謄本) -
取得場所:被相続人および父母の本籍地
-
期間目安:本籍地が複数の場合、数週間~1か月
-
費用目安:複数通で数千円
-
注意点・備考:
配偶者や子がいないことを証明する必要がある
父母も亡くなっている場合は、祖父母の戸籍も必要
第3順位:兄弟姉妹・甥姪
-
相続人の関係:兄弟姉妹・甥姪
-
主な追加書類:
被相続人の出生から死亡までのすべての戸籍謄本(除籍謄本・改製原戸籍)
父母の出生から死亡までのすべての戸籍謄本(除籍謄本・改製原戸籍)
兄弟姉妹の死亡が記載された戸籍謄本(除籍謄本) -
取得場所:各自の本籍地
-
期間目安:本籍地が複数の場合、1か月以上
-
費用目安:複数通で数千円~1万円以上
-
注意点・備考:
配偶者・子・父母・祖父母がすべていないことを証明する必要がある
甥・姪が代襲相続する場合は、その親(兄弟姉妹)の出生から死亡までの戸籍も必要 -
戸籍の取得手数料は、戸籍謄本が450円、除籍謄本・改製原戸籍が750円といった具合に種類によって異なります。郵送請求の場合、定額小為替を郵便局で購入する手間もあり、枚数が多くなると手数料もかさみます。遠方の市区町村に請求する場合は、事前に電話やホームページで「何が必要か」「いくら分の小為替を用意すればよいか」を確認しておきましょう。
相続放棄申述書の記入方法と記載例
相続放棄申述書は、家庭裁判所が公式に用意している書式です。各家庭裁判所のウェブサイトからPDFでダウンロードできます。申述人は成年か未成年かで書式が分かれており、現在の成年年齢は18歳以上です。18歳以上の方は「申述人が成年者である場合」の書式を使用します。
記入は黒インクで行うのが基本です。修正液や修正テープは使わず、訂正が必要な場合は二重線で訂正し、訂正印を押すようにします。
① 申述人(あなた)の情報
まず、申述人本人の情報を正確に記入します。
- 氏名
- 住所(住民票どおりに記載。マンション名・部屋番号も省略しない)
- 本籍(戸籍謄本の表記どおり)
- 生年月日
- 職業
住所の記載が不正確だと、後日補正を求められることがあるため注意が必要です。
② 被相続人(亡くなった方)の情報
次に、被相続人について以下を記入します。
- 氏名
- 最後の住所
- 本籍
- 死亡年月日(戸籍や死亡診断書と一致させる)
- 続柄(「父」「母」「配偶者」「兄弟姉妹」など)
③ 申述の理由
申述の理由欄は、相続放棄をする動機を簡潔に示す部分です。多くの書式では、あらかじめ用意された選択肢にチェックを入れる形式になっています。
主な理由の例は以下のとおりです。
- 相続財産が債務超過である
- 被相続人の借金が多い
- 遺産分割に関与したくない
債務超過が理由の場合は、
「被相続人に多額の借入があり、相続財産を上回るため」
といった簡単な補足を書き添えることもあります。
④ 相続財産の概略
相続財産の概要を、わかる範囲で概算して記載します。
- 不動産:なし/自宅土地建物(評価額約○万円)
- 預貯金:約○万円
- 負債:約○○万円(消費者金融、カードローンなど)
正確な金額が不明な場合でも、「調査中」「詳細不明」と記載すれば受理されるのが一般的です。
⑤ 記載例(イメージ)
申述人:山田太郎
住所:東京都○○区○○町1-2-3 ○○マンション101
本籍:東京都△△区△△1丁目1番1号
生年月日:昭和60年4月1日
職業:会社員
被相続人:山田一郎
最後の住所:東京都○○区○○町2-3-4
本籍:東京都△△区△△1丁目1番1号
死亡年月日:令和6年1月15日
続柄:父
申述の理由:
被相続人には消費者金融からの借入約500万円があり、預貯金約50万円および不動産(評価額約300万円)を合算しても債務を返済できないため、相続放棄を希望する。
相続財産の概略:
不動産:自宅土地建物(評価額約300万円)
預貯金:約50万円
負債:消費者金融借入約500万円
⑥ 押印と提出方法
申述書には押印を求められる場合が多く、認印で問題ありません。ただし、シャチハタは避け、朱肉を使う印鑑を使用しましょう。
申述書と戸籍謄本などの添付書類をそろえ、家庭裁判所へ提出します。
提出方法は以下の2つです。
- 窓口へ持参
- 郵送(簡易書留・レターパックなど追跡可能な方法がおすすめ)
⑦ 照会書と受理通知
提出後、家庭裁判所から「照会書」が届くことがあります。
内容は、
- 相続財産を処分していないか
- 相続放棄の意思に間違いがないか
といった確認事項です。記入後、速やかに返送しましょう。
問題がなければ、数週間後に
「相続放棄申述受理通知書」
が郵送で届きます。これで手続きは完了です。
この通知書は、債権者や他の相続人に相続放棄を証明する重要な書類です。大切に保管してください。なお、より正式な証明が必要な場合は、家庭裁判所で「相続放棄申述受理証明書」を取得することも可能です。
書類で失敗しないための注意点
相続放棄の書類準備で最も多いのが、「戸籍の範囲を間違える」「記入ミスに気づかず提出してしまう」「期限ぎりぎりで動き出して間に合わない」といった失敗です。これらは事前に注意しておけば防げるものばかりですので、以下のポイントを押さえておきましょう。
戸籍の収集範囲の確認
自分の立場(子・配偶者・父母・兄弟姉妹など)によって必要な戸籍の範囲が異なる点を理解しておきましょう。被相続人の子が相続放棄する場合は、被相続人の死亡時の戸籍と申述人自身の戸籍謄本があれば足りることが多いですが、兄弟姉妹が放棄する場合は、被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍に加え、直系尊属(父母・祖父母)が先に亡くなっていることを証明する戸籍も必要になります。代襲相続が関係してくると、代襲者の戸籍も求められることがあります。こうした複雑な関係が絡む場合、裁判所や専門家に事前に相談し、「どこまでの戸籍が必要か」を確認してから収集を始めるようにしましょう。
記入ミスの防止
下書きをしてから清書する、記入後に第三者にチェックしてもらう、といった工夫が有効です。住所や本籍地は一字一句正確に書く必要があり、戸籍謄本や住民票の表記と照らし合わせながら記入しましょう。番地の「1-2-3」と「1丁目2番3号」は異なる表記ですので、公的書類の通りに統一します。また、押印欄に押し忘れや印影のかすれがあると補正を求められるため、朱肉をしっかりつけて丁寧に押印してください。
期限管理の徹底
相続放棄の申述期限は、原則として「自己のために相続の開始があったことを知った時から3ヶ月以内」とされています。この「知った時」とは、通常は被相続人の死亡を知った時ですが、被相続人と疎遠だった場合や、後から借金の存在を知った場合など、事情によって起算点が変わることもあります。いずれにせよ、3ヶ月という期間は思ったより短く、戸籍の取り寄せや申述書の作成に時間がかかると、あっという間に期限が迫ってきます。もし期限内に間に合わないと判断した場合は、家庭裁判所に「相続放棄の期間伸長の申立て」を行うことで、期限を延ばしてもらえる可能性があります。ただしこれも申述と同様に手続きが必要ですので、早めに動くに越したことはありません。
他の相続人との連携
相続人が複数いる場合、相続放棄によって次の順位の相続人に相続権が移る点を見落とさないでください。たとえば配偶者と子がいる場合、配偶者が相続放棄をすると、相続権は子に移ります。子も全員放棄すれば、次は被相続人の父母、それも亡くなっていれば兄弟姉妹へと相続権が順次移ります。このとき、後順位の相続人が放棄の必要性を知らずに単純承認してしまうと、債務を背負ってしまう恐れがあります。相続放棄をする際は、次順位の相続人にも「放棄の事実と理由」を伝え、必要に応じて一緒に放棄の手続きを進めるよう促すことが、親族全体のトラブルを防ぐうえで大切です。
まとめ
相続放棄を行うには、家庭裁判所へ申述書と必要書類を提出する必要があります。ただし、被相続人との続柄(子・配偶者・兄弟姉妹など)によって必要書類が異なる点には注意が必要です。事前に把握しておかないと、書類の取り直しで期限(原則3か月)に間に合わなくなることもあります。
まず、すべてのケースで共通して必要な書類は以下のとおりです。
・相続放棄申述書(家庭裁判所指定の書式)
・被相続人の死亡が記載された戸籍(除籍)謄本
・申述人本人の戸籍謄本
次に、被相続人の子ども(第一順位相続人)の場合は、比較的書類が少なく済みます。
被相続人の「死亡の記載がある戸籍」と、申述人の現在の戸籍があれば足りるのが一般的です。婚姻や転籍があっても、親子関係が確認できれば問題ありません。
配偶者の場合も基本的には子どもと同様で、被相続人の死亡記載のある戸籍と、配偶者本人の戸籍謄本を提出します。
一方で、兄弟姉妹が相続放棄をする場合は注意が必要です。兄弟姉妹は第二順位・第三順位の相続人となるため、
・被相続人の出生から死亡までのすべての戸籍
・被相続人の父母の死亡が確認できる戸籍
など、戸籍の範囲が広くなる傾向があります。これは、先順位の相続人が存在しないことを裁判所が確認するためです。
このように、相続放棄の必要書類は続柄によって大きく異なります。特に兄弟姉妹の場合は戸籍収集に時間がかかるため、早めに動くことが重要です。判断に迷う場合は、家庭裁判所や弁護士・司法書士に相談し、書類を確認しながら進めることをおすすめします。また、財産を把握する段階で、相続税が発生しそうな場合には、税理士への相談が必要になるなど、対策が必要になることもあります。
伴法律事務所では、遺産分割や相続トラブルの専門家として、電話やメールでのご相談を無料で受付しております。メールは24時間ご相談が可能で、また初回相談は60分無料です。まずはお気軽にご相談いただきたいと思います。
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この記事の執筆者

弁護士 伴 広樹
経歴
神奈川県厚木市出身。1997年司法試験合格後、2000年に司法修習を修了(52期)し、弁護士登録。横浜市内の法律事務所に勤務後、2004年に伴法律事務所を開設。年間280件の相続の法律相談に対応している。
弁護士業務では①お客様の期待に沿う徹底した調査,②お客様が納得できる提案力,③お客様が安心して任せられる確実かつ迅速な処理の3つを心がけており、実際に業務に対しての評価も高い。
活動・公務など
・神奈川大学非常勤講師(2009年9月~2016年3月)
・明治大学リバティアカデミー(市民講座)講師(2015年~2016年)
・横浜弁護士会(現神奈川県弁護士会)常議員(2009年4月~2010年3月)
・一般社団法人神奈川健康生きがいづくりアドバイザー協議会神奈川健生成年後見センター運営委員会委員(2015年8月~)
・セミナー講師としての活動 川崎市役所,東京地方税理士会保土ヶ谷支部,神奈川県宅地建物取引業協会横浜中央支部,神奈川青年司法書士協議会など各種団体におけるセミナー講師を担当





